まったくもー、お母さんはいつもあたしを子供扱いするんだから。



車に気をつけてなんて、言われなくても……。



――キキーッ!!



「わぁっ!!」



家を出てすぐの交差点から、車が飛びだしてきた。



車の方の信号は、赤だよっ!?



信じらんない……。







車を横目に見つつ小走りに横断歩道を渡っていると、助手席の窓が開き、女の人が顔を覗かせた。



「ちょっと、アナタ」