残されたリュウはぐったりとかべにもたれかかった。
「確かに……最初はキスできるならだれとでもよかったさ………」
そしてことばを続ける。
「でも………もうオマエじゃなきゃダメになっちまったんだよ………!!」
いまのキスは命令なんかじゃねーよ………
いつのまにかすっげー好きになってた。
翔太先輩と仲良くしてるところを見るのがイヤで。
だれにも取られたくなくて。
オマエとキスしたくて
オマエを手に入れたくて
だからしたんだよ………
「道具だなんて……おもってるわけねーだろぉ………」
そして………
はれた頬に一筋のなみだがつたった。