気がつけばリュウは彼女を突き飛ばしていた。


「なっ……リュウ!なにするのよ!?」


女性がリュウに詰め寄る。





「気持ち悪ィんだよ」

「なっ……!?」



口からことばが出ていた。


「だから、テメェとのキスは気持ち悪いっつってんだよ!!」



女性は大きく目を見開くと


パンッ



乾いた音が響いた。


「アンタなんか……サイッテーーーー!!!」



女性はリュウの頬を殴り、去っていった。


「はは………」


ずずっと壁にもたれかかる。


「あの女……本気で殴りやがって………」


そういい、はーっとため息をついた。









「なにしてんだ……オレ………」




そう言ったリュウの姿を月だけがみていた―――――――………