声をかけてきたのは、リュウの親友、後藤だった。
話しというのがリュウ関係だというのは……
言われなくても分かった。
私達は無言で屋上に向かった。
気分にあわず、空は快晴。
「お前らさあ…別れたの?」
後藤のいきなりのことばに考え込んでしまう。
「……わかんない…」
そう言うと、「ふーん」といって、上を見上げた後藤。
沈黙が続く。
「話ってなに…?」
正直、この空気も結構キツい……
早く、話しを終わらせたい。
「リュウが女遊びしてたの、なんでだかわかる?」
!!
「さぁ…?」
そんなの……知りたくもない……。
後藤が話しはじめる。
「アイツさ…中3のころくらいから女遊びしてたわけ。でも、高校に入って少ししてからバッサリやめたんだ。なんでだと思う?」
……?
「分かんない…」
そう言うと、くるっとこっちを向いた後藤。
「石川のこと好きになったからだよ。」
「え……?」
私のこと好きになったから……
女遊びを止めた……?
「毎日、お前の話ししてたぜー?」
嘘……
リュウ……