ガチャ……



屋上へでるドアをあけると、リュウの姿が見えた。


「里美……」


今日、初めてリュウと目を合わせる。



「話ってなに?私、急いでるんだけど……」


つい、口調がキツくなってしまう。


本当はこんなふうにつっかかりたくないのに…!


リュウが口をひらいた。

「里美……怒ってる?」


は……?


なにそれ。



怒ってるに決まってるじゃん!!


リュウは、今日の私の態度みて分かんなかったの!?



「別に…?怒ってないし。」


挑発的な言い方になってくる。


「嘘…怒ってるだろ?」


分かってるなら訊かないでよ!!


止められない衝動。


「怒ってるよ!私のこと好きだって言った人がほかの人とキスしてたら、誰だって怒るでしょ!!」

リュウが顔をゆがめる。

「里美!それは違うんだって!」


「何が違うのよ!?」


キツい口調で言い返す私。