ガラガラ

病室に入るとベッドで沢山の機械に囲まれていた

「麻衣……?」

呼んでも目を開けない

「麻衣ね…いつもたっくんは優しいって言うの」

「え………」

「意地悪しても絶対に謝ってくれるって」

「…………」

「…今日たっくん誕生日なんでしょ?」

「え」

自分でも忘れていた

麻衣の事で頭がいっぱいだった

「麻衣ね…たっくんにお花あげるんだって…」

泣いているおばさん

「手にお花を握っていたの」

「…………」

「多分、たっくんへの誕生日プレゼント」

「じゃ…俺のせいで」

涙が止まらない