―――――――… 「佳奈、それなに」 「いや見ればわかるでしょ。数学のテストですけど」 「…20点って」 「難しかったんです!」 翌日の学校。 あちゃー、怜香に見られるとか最悪。 派手にやらかしてしまった数学のテストと睨めっこをしていた。まさか怜香が後ろにいたとは思うまい。最悪だ。 今更隠しても遅いのはわかってるけど、鞄にぐしゃりと丸めてからテストを突っ込んだ。 「佳奈」 一連を見ていた怜香が呆れたように私を呼ぶ。 「なんですか」点数を見られたせいで少し暗い返事をした。