拓海SIDE


ほら、またその顔。





「そうする。…好きだよ……。」



「…っ。知ってる。」



俺はそれ以上何も答えられなかった。


切なげに笑う。


その顔がきれいだった。


そんなこと本人に言ったら即座に殴られるんだけど...



本当に俺は幼馴染としてしか見ていないのか?



その答えは今は出せそうにない。


もし、好きという結論にたどり着いた時にはもうあいつは俺に事を好きではいてくれていないだろうな。




好き...


その気持ちがわかる日は来るのか?



半年間この家で暮らすことで何かにつながるのか?



ただ、あいつの優しさに甘えてしまうだけじゃないのか?




俺は、一人でリビングを出た。