「一緒に働いちゃダメなんだったら……少しでも支えたい。」
拓海の表情が切なくて優しくなった。
懐かしい香りがする。
視界に拓海と思われた腕が入った瞬間に抱きしめられた。
ズルいでしょ。
好きでもないのに幼なじみだからの一言で思わせぶりな態度をとるんだから……
「悪い。」
「別に、」
ハッとしたように腕を離した。
私の気持ち知っててそんなこと……
「ズルいよ。諦められない…」
「穂乃香、」
私は言葉に出して言ってしまった。
困り果てるかと思ったけど…
拓海は無敵の笑みを浮かべた。
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