「痛っ...」
「じっとしてろって。消毒してっから。...よし!オッケー。」
最後に絆創膏を綺麗に巻いた。
われながらこういうことは器用にできるらしい。
性格はよく不器用って言われるけど。
「拓海、ありがとね。...ねえ。」
「ん?どうした?」
穂乃香は薬箱を元の場所に戻しに行こうとする俺の袖をきゅっと引っ張った。
そして、上目遣いで俺を見上げた。
----ドキ
っくそ!
なんだよ、ドキって。
好きじゃねえっての!
「拓海に彼女がいても...私好きでいていいかな?迷惑かけないようにするから。」
え・・・?
穂乃香から出た言葉は意外なものだった。
てか、俺彼女いないし。