「お前、意外と下手だな…。人参の大きさバラバラだぞ?」



そう言って鍋の中にぶち込まれていく人参をみた。


まあ、昔から不器用だったよな…



「切るのは俺がやるから。…ほら、貸せって。」


俺は穂乃花の持つ包丁に手をかけた…



だって形がバラバラだったら、火がよく通らないだろ?


家では料理の心得はある。



「いや、私だって頑張ってるっ……!痛!!」


「ほら、言わんこっちゃない。大分切れてるな…」



みるみるうちに穂乃花の綺麗な指から血が流れる。