「おはよー。」



ガラガラと教室のドアを開ける。


「おはよー、穂乃花!今日は一段と暗いね。」


加奈が心配そうに笑いながら近づいてきた。


「嬉しそうに言わないで……。朝からブルーなの。」


「へえ…。まず鞄置けば?重そう。」


そうですよ。


この鞄を持ちながら拓海に引きずられて学校に来たんですよ…


とりあえず、自分の席に鞄を置いた。


「ふう…話聞いてくれる?」

「了解。」


とりあえず、話す相手を見つけた私はひとまず安心した。