自分だって食べながら喋ってるのに……

「ほら、行くぞ。信号赤になりそう。」

「は……!ヤバい。」


信号を見ると点滅して……


でも…


「朝から走れるほどタフじゃない!」


「ったく。そんなに肉あるからだよ。」


なっ……


最近気にしてたのに~



「ほ・ら!手!」


そう差し出された手は大きくて少しゴツゴツしていた。


「ん……。」


拓海の手に自分の手を重ねる。


熱が痛いほど伝わってきて……


「ばか、諦めらんないじゃん……」


「なんか言ったか?」


「何でもない!早く行かなきゃ。」


「ああ…」


神様、お願いです………


届かなくて、叶わなくていいから、近くに……拓海の近くにいさせて下さい。