「そうだね、穂乃花のことだから、振られたらすぐにやめるのかと思ってたけど、そうでもないみたいだね。」



「うん.....なんせ、10年も片思いしてるからね。」



「10年か....。きっと、あんたより、拓海君のこと好きなやつはいないと思うよ。」



加奈も肩を並べて、校庭に微笑んだ。



私も、私もそう思うよ。



拓海を好きな気持ちだけは、負けない。



拓海の彼女さんよりも......。



「穂乃花、あんた自分で気づいていないだろうけど、可愛いよ?拓海君を思っているとき...。」


「お世辞ありがと。でも、なんにもでないからねー。」


私たちは、笑いながら教室を出た。


拓海の彼女さん、どんな人だろう?


今もこうやって、私たち見たいに拓海をみているのかな。