でも、成泰のお父さんは私の両親を殺した。




「俺は菖蒲さえいればいい」



私は成泰さえいればいいとは思えない。



高校を中退してまで私を育ててくれたお兄ちゃんが大事なの。




「私が成泰を受け入れたらお兄ちゃんもお父さんもお母さんも私を許さない」


「………」


「別れよう」




成泰のことは本当に大好きだったし、一緒にいてすごく幸せだったよ。