「へへ…ぜってぇつける…大事にする…」
嬉しそうや。
めっちゃ嬉しい。
俺は抱きしめる腕に少し力を込めた。
「バレるかもしれへんで?えぇの?」
一応確認。
「ん…。バレることは、別に気にしてない…って言ったら嘘になるけど…けど、いいんだ…」
「…ていうかそもそも、何でそこまでバレんのいややってん」
「…え。えーと…俺、夕暮に似合ってないだろうから…自信なくて。だから…バレたらどんなこと言われんのかなって…はは…笑っちゃうよな、こんな臆病なテツ…」
弱々しい声でそう言うテツに、俺は脇を持って炬哲を反転させ、後ろから抱きすくめた。
「んなぁっ!!きゅ、急になに……」
そんな炬哲のこめかみにキスを落とし、手を絡めながら言葉を紡いだ。
「そんなことか…」
「そ、そんなことって…テツにとっては大事な…」
ちゅ
「んわっ…何、ほっぺちゅって…なっ!!」
「あーもーめっちゃ可愛い…」
「おい…意味不明だぞ…」
「そんなんお似合いに決まってるやん」
「……っ、」
「俺と炬哲やで?最強やん。めっちゃお似合いカップルやって」
「…………そ、かな…」
「せや。俺も真知田も、みーんな、炬哲のこと可愛いって思てんで?」
「でも、テツにはマリコと夕暮のほうがお似合いに見えるんだもん……」
「見えへんて!!真知田と俺やったら俺、多分召使いにしか見えへんて」
「ぷっ…下僕じゃねーの?」
「下僕以下や!!」
「召使いも同じくらいじゃねーの?」
くすくす笑い出す炬哲に、ほっとする。
なんだ。自分と付き合ってることが恥ずかしかったわけじゃないんだって。
「炬哲。好きや。これでえぇやん。周りにどー思われたって、この好きは変わらへん。やからえぇやん」
「………ん」
「あーもう、こうなったら俺、学校でも我慢せぇへんから!!」
「え!?せ、節度は守れよ…」
「節度?何それ。食えんの?」
「…バカ」
「炬哲が可愛過ぎんのがあかんのやって。責めるなら自分の可愛さ責めい」
「意味不明だろ」
「んふふ。炬哲、ずーっと一緒な?誕生日も、記念日も…何でも。俺がめいっぱい祝ったるから!!」
「……うん。へへ…嬉しい…」
「ちゅーわけで、炬哲が治ったら、炬哲をいただきます」
「脈絡おかしいことに気づけよ」
「はい、予約予約」
俺は炬哲の首筋に吸い付き、朱い印をつけた。
「んなっ!!…跡つけんな!!バカッ」
「はいはい、つけました〜消えませーん」
「うざ…」
なぁ、炬哲。
これからもよろしくな。
俺、結構我が儘やし、独占欲ばりばりやし…
炬哲が嫌になるときが来るかもしれへん。
でも、離さへんで。
死んでも纏わり付いたる。
俺の気持ちは重いんや。
けど、不安がり屋の炬哲には、ちょうどえぇと思てる。
好き、大好き、愛してる。
気持ちを表すには、言葉の数が少ないから。
体で教えたる。
覚悟しとけよ、炬哲。
俺は……激しい男やから。
END
やったぁあああ!!
短編なので速かった…
というか、速く終わらせたかっただけですが。
約1日?で完結です(*´∇`)
あぁ、良かった。
なんとなく書きたくなって書きましたが
自分受験生なんですよね。
ちょっとこの本の世界から離れなきゃと思いつつ、書いちゃうんですよね、この手が。
あぁもうこの手のバカアホ!!
話逸れましたが、今回の『てめシリ』は夕暮編2です!!
少しでも楽しんでいただけましたでしょうか…
自信はありませんが(笑)
ていうか夕暮が炬哲可愛いを連発しすぎて気持ち悪くなかったでしょうか…
あぁ、書いて後悔が…(泣)
とにかく、見てくださった方、ありがとうございます!!
あなたに幸あれ☆
ではまた会いましょう!!
2012.8月10日/櫻裕
「つか、兄貴達もうすぐ帰ってくるかも…」
「えぇ!?」
まだ3時やで!?
まぁ、朝早くからおって時間経つの早いなぁ思てたけど。
もうか!?
「今日テツの誕生日だろ?だから…早く帰って来るっつってたの…忘れてた」
そんなんありかぁー(泣)
「と、とにかく俺キッチン片付けてくるな?」
「あ。大丈夫大丈夫。マリコに頼むから。口裏合わせて貰うの」
「え……」
それもそれで恐ろしい…
「マリコが見舞い来たって言ったら、納得だろ」
「ま、まぁな…」
真知田からなんて言われるやろか…
借りつくってもーたし…
あ、もしかして。
明日からパシリ…?下僕?召使い?
あぁ…こりゃ。俺が先に。
…覚悟、しとかなあかんな…(泣)
END