『あ!ごめ…!いや、あの…』
灯の顔を見て、確信。
嫌で離された訳じゃないらしい。
『あの…びっくりして、ごめんね…』
「……真っ赤」
『!仕方ないじゃん…!嬉しいけど、恥ずかしいんだもん!』
そんな恥ずかしいって言われると…
普通に握った俺んが恥ずかしいよ。
「…繋がないの?」
『え…?い、いいの!?もうワンチャンスあるの?』
「ふ、ワンチャンスって…」
『!……笑った。』
「!!」
『笑ったぁ』
なんでお前が嬉しそうなわけ?
つーか、人生今までにないってくらい
すげえ、恥ずかしいんだけど…!
「もーいいし。」
『あ!怒っちゃった?』
いつもは俺が不機嫌になると
すげえ慌てるくせに。
なんで今日はそんなに
にこにこ嬉しそうなわけ?
『あはは。ごめんね。ね、手…』
「……」
差し出された右手。
『あの、手…繋いで欲しい、です…』
「……」
真っ赤な顔、でも嬉しそうな顔。
なんでか知らないけど、
たまらなく緊張した。
灯の右手をそっと、握る。
壊れないように、崩れないように
おそるおそる、って言葉が
1番似合うってくらいに…。
『あは、やっぱり恥ずかしいね。』
そう笑う灯。それに無視する俺。
だけど多分、認めたくないけど…
俺も恥ずかしいくらい照れてた。