放課後、下駄箱に行けば
キョロキョロと不審な人物発見。


もちろん、灯だ。





約束の時間からちょっと遅れた。

女の子が帰ろう、帰ろうって
集まってしまったから。



まあ、放課後としか言ってないし
遅刻ではない。はず。うん。






「灯」


『!あ、倉橋くん。』


「ごめん、待った??」


『ううん!待ってない!』





全然待ってないとか言うけど、
多分結構待ってたんだろうな。



なんとなく、わかる。







「帰るか。」


『うん!帰ろう!』





いつもの癖で、灯の右手を掴む。



『うわ!』


「え!?』





まさかのいきなり離された。

え?拒絶されたの初めてだし。