その言葉を聞いた途端に
プライドとか、意地とか
そんなものは全部消えていた。
俺の1番は灯らしい。
それって灯が決めること?
いまいち疑問だけど、
でもそれは間違っちゃいないから
深くとがめるのはやめとくか。
『………なんか言ってよ…』
「ん?」
『ニヤニヤしないで…』
いつのまにか俺はニヤニヤしてたらしい
それを隠すために急いで
片手で口元を隠した。
「…ま、お前の気持ちはわかった。」
『え?』
「…悪かった。」
『え?……えっ!?』
謝罪の気持ちも込めて……
いや、ただ俺がしたかっただけか。
灯を抱き締めた。
「お前が泣くから、もうお前以外の奴は抱き締めたりしねーよ。全部全部、お前にだけする。」
『ほんとに?』
「ま、今まで何十人にしてたものが一人になるから、負担はでかいと思うけど。大丈夫なわけ?」
『うん!うん!大丈夫!むしろ嬉しいよ?』
なら、覚悟しろよ。と、
最初にキスをした。