君の家は二階建てで
親と3人で住んでいる

"ねぇ?
本当に上がっていいの"
"いいよ。どうぞ
綺麗じゃないけど…"

そう言って通された
のは
狭くて、でも
整理整頓された
小綺麗な部屋だった。
君がうちの肩に手を
かけて
少し引き離して
(あっ。目が合った。)
そう思った瞬間。
君の唇が降って来た。

それは優しかったよな
乱暴だったよな
甘いような
酸っぱいよな

不思議な味と感覚。
君の触れただけの
優しいキスに
何だか心までほぐれた

そして思ったの。

うちのことを見つけて
くれて
救ってくれて
解ってくれるのは
きっと君しかいない。
だけどうちは自分を
止めることが
出来なかった。

その人のなにもかも
(例えば笑顔や気持ち
頭のてっぺんから
足の先までなにもかも
過去も未来も全て)を
こんなに欲しいと
思ったことはない。
どうしてこんなに。
何がこんなに。
何処がこんなに。

"好き"っていまだに
わからない。

でも君のことは
想ってしまう。

あぁ。好きなんだな。
一緒にいて楽しいから

優しくしてくれるから

受け入れて貰えるから

ぅん。それもある。

でも…何か違う。

そっか…。
もっと簡単なことだ。

うちは君が君だから
好きになったんだ。
君に出会ったこと。

君を好きになった事。

君の心を奪ったこと。

何1つ後悔してない。
ねぇ。
君は後悔してない?