―――――… 確かに私は隼人が好きだった。その感情には、迷いも間違いもなかったと思ってる。 ただ、迷いがあったとするならば、それは寧ろ、彼の方だったのではないだろうか。 ―――――――… 『隼人のことあんまり好きじゃないって言ったらどうする?』 ――――そんな言葉を彼に吐き出したのは、いつだっただろう。 季節は気が付けば夏に入っていて、蒸し暑い日々に、常日頃、鬱々しさが増している。 そんななか、私には『悩み』がひとつ、あった。