…あたしに居場所なんかない。

一番自分が分かってる。

こんな汚れきった世界、消えてしまえばいい。

「でさー。」

「うそでしょー?キャハハッ♪」

くだらない友情ごっこなど興味ない。

ましてや恋愛なんて…。


――――ゴッ

鈍い音を立てて落ちた、サッカーボール。

「いったっ(ボソッ)」

そこに駆けて来た、一人の男子。

「篠原、悪い!!ボール、痛かったよな?」

彼の名前は水戸日向。

そしてボールが当たったあたしは篠原侑那。

「うわ!篠原、スプラッタになってる!保健室行かねぇと!」

グイッ

水戸君はあたしの手を掴んで走り出す。

…おでこより、女子の視線が痛い。