「まー、ほのにはリクくんがいるもんね」
「えぇ!リク!?」
中学はリクも同じ学校だったため、リクのことは優子もよく知っている。
「いいなー、あんな幼なじみ私も欲しかったな」
優子はリクの色白で長い睫毛、そして整った顔立ちを王子様みたい、と称える。
確かに、成長してリクは綺麗な男の子だけど、…あんな口の悪い王子様いてたまるか。
王子様って言ったら…。
優しくて、と条件を浮かび上げていく。
すると脳内に先程横山くんがふわりと笑った顔が浮かんだ。
な、なに考えてるの、私。
頬が熱くなる。
「ん?なんで顔真っ赤なの?」
「え!いやぁ暑いね、今日は」
「2月だけど」