そんな横山くんが消えていったドアの向こう側を、ぼーっと見ていると、優子が話し掛けてきた。 優子は中学から同じで、私の友達。 「おっはよ!」 「おはよ、優子」 「横山くんと何話してたの?」 「え?特に何も話してないよ」 「なんか怪しいんだよね、二人」 「そ、そうかな?」 「昨日なんて授業中なのに、抱き合っちゃって」 「そ、それは…!」 昨日のことを思い出して、頬が赤くなる。