入学式は順調に進んだ。



そして、新入生代表の言葉―――つまり入試トップの人。



このときばかりは、少し周りがざわついた。




誰なのだろう、と。




同じ三組で、同じあ行だった楓歌とは隣の席。




私達も同様に誰なのか話し合っていた。




「ねぇ、一体誰なのかな?男子?女子?」




「うーん…男子…じゃないかな?内申とかは女子の方が高いけど入試で点を取るのって大体男子だから…」




「おぉ、詳しいねぇ!」