「うん、そうそう!私、青柳楓歌っていうの、よろしく!」




「わ、私は相沢理子。よろしくねっ」




あおやぎ、ふうか…か。




初対面だけど、なんだかこの子となら友達になれそうな気がした。




「理子。俺は先に体育館行ってるから」



そう一声かけた拓海は、颯爽と目的地へ歩き始めた。




周りの女子達は、拓海の歩く道を開けるようにして取り囲んでいた。



これも妹である私にとっては見慣れた光景だ。




「だ、だれ!?あのイケメン!知り合いなの!?」




驚いた。先ほどまであんなに笑顔が可愛い少女が今ではこんな剣幕で…。




まぁ、拓海級のイケメンを見た女子の9割は大体そうなる。



楓歌の表情は模範解答といえた。