大きな校門。
中学の校門とは全然違う。
これが、高校…!
校門のど真ん中で立ち止まっていると、後ろからきた誰かとぶつかってしまった。
「あっ、ごめんなさいっ!」
「こっちもごめん、前方不注意だったよ…あれ、もしかして新入生?」
ぶつかってしまったのは、同じ赤いリボンを胸元につけた茶髪の女の子だった。
見るからに活発そうで、口調もハキハキしていた。
「あ、うん。もしかして…あなたも?」
リボンを指差しながら聞いた。
ここ、神凜高校では学年ごとにリボンの色が違う。
まあ、卒業した先輩から貰えば、リボンの色なんて全制覇できてしまうのだけれど。