校内を全部探し回って、最後に屋上にたどり着いた俺。

ガチャ

扉を開けると藍は泣き叫んでいた。

「…こんな所で泣いてたの…?
君は……」

藍に近づきながら、そう言うとビクッと藍の肩が揺れた。

「…れ、廉…く、ん…グズッ」
あぁ、その呼び方昔を思い出すね。

「………」

暫く俺が黙っていると藍は唐突に聞いてきた。

「…廉くん…は……ヒック…私の…っ…こと……嫌ぃ……?」

涙でぐちゃぐちゃの顔の藍。

思わず可愛いくて笑ってしまった。

「…じゃぁ、逆に聞くけど藍は俺の事好き…?」

まぁ、好きじゃないって言ったら許さないけどね…?

「…グズッ……ぅん……
好き……大好き…廉く、んが……!?」

ギュッ

はぁ……

やっぱり、限界みたい……

「ぁぅ……っ…き、汚い…よ?」
と顔を真っ赤にしながらも言う
藍が愛おしくてしょうがない。

相当驚いたのか、もう涙は止まっているみたい。

本当、表情がコロコロ変わって、可愛いんだから……