「あ、そっか。ありがとうございます!」



そう言って走り出そうとする彼。




「あ、のっ…」




思わず呼び止めた。


そして急いでバッグの中を確認する。



「絆創膏なら持ってるので…良かったらその、手当てします!」



驚いている男の子に、よけいなお世話だったかなって不安になる。




「本当?助かります!」



笑ってくれた、その笑顔に胸がキュンとした。