「つーか、こっちの方が特別でしょ」





ニッと口角を上げるレンレンに、女の子たちの悲鳴が聞こえる。



「あたしも学ラン欲しかった!」
「その子だけずるい!」




渡された学ランをきゅっと握りしめる七瀬ちゃんは女の子の表情で、すごく可愛い。





「お前、バカなんだからちゃんと勉強しろよ」


「レンレンほどバカじゃないし……!」




そんな言い合いも、なんだか可愛い。



「……七瀬ちゃんとレンレンって付き合ってるの?」




ふと、ずっと思ってたことを颯くんに小声で聞いてみた。



「いや、付き合ってはないけど……

いずれそうなるかもな」


「なんかお似合いだね!」


「だな」




結局、レンレンは3年生のクラスの打ち上げがあるから、とあたしたちは先に帰ることにした。