「も~、めっちゃラブラブじゃん」
「見てて恥ずかしいくらいだったよ~」
「あんな優しい笑顔の颯、初めて見たかも」
桃と七瀬にからかわれ…。
チャイムが鳴ると七瀬も応援席に戻ってしまった。
「良かったね、桜華!」
ニコッと笑いかけてくれた桃に、あたしも笑って頷いた。
そしてしばらくしてかかった放送。
『プログラム15番…
女子の皆様お待たせ致しました。
イケメン揃いの応援団による演舞です!』
「「「キャーッ」」」
止まない歓声の中、ゆっくり歩きながら入場してきた応援団に、誰もが見とれて一瞬歓声が止んだ。
そして“ヤバい…”や“カッコイイ…”というざわめきの後で、
「「「「キャーーッ」」」」
という凄まじい歓声が聞こえる。
アイドルか、応援団は。
と思いながらも、あたしだって見とれてる。