「ココ・・・ぎゅー」

「わっ・・・なんだよ、こぼれるでしょ?」

テーブルの上に並べられた、おいしそうなお料理。

ルウが、僕のために、駅前のデパ地下で買ってきてくれた。

おつかれさまって、乾杯して、もうルウはほろ酔い気分。

僕は・・・?

「おもしろくなーいにゃあ。なんで、ココ、今日は酔わないのぉ」

お前が酔いすぎなんだよ。

僕はどうやら、今日は?

お酒に強いみたいです。

「圭くん。可愛かったね。ね、ルウ」

「そうだなぁ」

ルウ、優しい顔してる。

だからね。

やっぱり時々考えてしまう。

ルウ、どんなお父さんになれたんだろうって。

「ココ?」

僕との未来で良かったのかな。

「まーた、考え事ですかぁ?」

こんな時こそ、酔えてしまえたら・・・。

「ココ、オレね・・・」

ルウの瞳、僕のこと・・・。

「オレ、ココとずっとふたりで居たいんだ」

「ルウ・・・」

「すぅーっ・・・」

あ、寝ちゃった。

「パパになれなくても?」

そっと囁いてみる。

僕の気持ち、いつも伝わってるんだな。

「やー、いつも産んでくれてるじゃん」

ね・・・寝言が・・・。

「こらぁ!起きろー!ルウ!」

僕はまだ慣れない、お嫁さんです。