「ココ・・・?どうした?」

またオレ、ココを悲しませてしまったのだろうか。

「だいじょうぶだよ。ごめんね、寝ちゃってて。お昼、作らなきゃね」

ほんとのことなのか?

どうして、オレから離れようとするんだ。

「・・・待てよ」

オレは、まだ知らないことがあるんだ。

ココの震える手に触れてみた。

「どうして・・・。どうして、ルウは優しいの?」

オレは、優しくなんかない。

また泣かせてしまう。

でも・・・。

オレは、ココと一緒に居たいんだ。

「甘えてくれるか?ココ」

「いいの?」

「あぁ、もちろん」

安心したように、ココがオレの手に温度を伝えてきてくれる。

「ごめんね、ルウ。起きたらひとりぼっちで、寂しかっただけなんだ」

不安にさせて。

ごめんな。

「ココ」

受け取ってくれるかな。

「誕生日。おめでとう」