AM 11:45



ココは、ほんとに勉強家。

ソファーに寝そべって、お昼時の情報番組を観てるオレ。

ココは、ソファーの下に座って、英字新聞を読んでる。

中学からずっと、英語が好きだったよな。

海外進出しようか、オレたち。

紙面を捲る度に、ココの髪がちょんちょんとオレの足に当たるから、このままずっと読んでいてくれたらと思ったりして。

・・・ん?

あれ?

なんだか長い時間かかって読んでるな・・・。

もしかして。

「ココ?」

「・・・すぅ・・・すぅ・・・」

あ、寝てる。

可愛いなぁ、ほんとに。

外で、ココとオレの洗濯物が太陽と笑ってる。

オフの日も早起きして家事をしてくれて、感謝しないとな。

「ココ、ありがと」

ブルルル・・・ブルルル・・・

おっと、マナーモードにしてて良かった。

あ、ミアからだ。

「もしもし?」

『ルウ?今、だいじょうぶ?』

「あぁ・・・大丈夫なような・・・大丈夫でないような・・・」

『もー!どっちー?』

「やー。お前の声が大丈夫じゃないよ」

ミアの元気な声で、ココが起きるだろーが。

「悪い。ちょっと小声で頼むわ」

『なにそれ・・・まぁ、いいけど。ケーキ、ゲットしましたよ』

あぁ、そうだった!

「ラズベリーの?」

『うん!ルウ、珍しいケーキって言ってたけど、そこは、この私ですから』

さすが、一流ファッション誌の編集長。

「サンキュー」

『どういたしまして。ココちゃんに食べさせてあげてね』

「おぅ!」

『どうする?今、駅前だけど』

「あぁ・・・じゃあ、そっち行くわ」

・・・ココ。

ちょっとお出かけしてきます。