木の優しい香り。

両手いっぱいに旅の荷物を持った僕らは、小さなコテージが集まるキャンプ場を訪れた。

僕は、夏をルウと感じたくて、アウトドアの詰まった旅をお願いしてみたんだ。

「ココ。とりあえず、シャワーしておいで。オレ、外の準備してるから」

「僕も手伝うよ」

「ありがとう。でも、ほら。可愛いお顔、ちょっと海で汚れちゃってるよ」

「ほんと?」

バーベキューの準備、手伝いたいな。

「コーコちゃん」

「えっ?」

ルウの大きな手が、僕の頬に触れる。

「ココは、後でお料理、手伝ってくれたら良いから」

お魚や貝も、さっき、漁港で買ってきたんだ。

「あ。もしかして、オレと一緒にシャワーしたいのか?」

やっ・・・。

「違うってば!」

でも、早く、ルウのそばに戻りたいな。