「ココ、大丈夫?」

泳げるんだけど、小柄な僕は、深い所は苦手。

ルウは、ほんとうに僕を抱っこしてくれた。

「ルウ、あったかいなぁ」

僕の声は柔らかく聞こえてるかな。

「え?オレの胸があったかいって?」

ほんとだよ。

海よりも、ルウは、あったかい。

ぎゅっと、僕は、ルウの首に腕を回して。

火照った頬を、ルウの長い髪に擦り寄せた。

「やめろよ、ココ。くすぐったいって」

「だって・・・」

「ビキニ、脱がすぞ」

「やぁっ・・・わっ、わふっ・・・」

守らなきゃと両手を離すと、バシャバシャと僕は不安になる。

「ほら。ココ」

そしたら、ルウが助けてくれる。

「顔、こっち」

ちゅっ・・・

何度も僕の心に口付ける。

「ココ。オレに溺れるなよ」

ありのまま、僕らは海に溶けてしまいそう。