どうして、いつもひとりで知らない場所へ行こうとするのだろう。

オレは、守ってあげたいと願うのに。

「・・・ルウ?」

良かった・・・。

腕の中で、ココが生きている。

「お水・・・」

あ、そうだな。

そばにあったミネラルウォーターを、ココに飲ませる。

「ココ?大丈夫か?」

オレに話してくれるのかな。

「うん。ちょっと、飲みすぎちゃった。ルウみたいにいっぱい飲んだら、悩みが・・・あ、ごめん、気にしないで」

もう、隠さないで。

「ココ・・・。なんかあったのか?」

その小さな手に。

優しく触れる。

「あっ・・・。だいじょうぶだから」

どうしてだ。

ココはオレの手を離したんだ。