ルウの手だ。

ゆっくり動いてる。

もう良くなったのかな。

また一緒に過ごせるんだ。

「・・・っ、くすぐったいって、ココ」

ルウの指、甘いんだもん。

「ココ。そろそろ起きなさい」

あれ?

ルウ、病院の服じゃない。

それに、僕らの部屋の香り。

「・・・ルウ?」

うっすらと、僕の瞳にルウが映る。

「ケガ、治ったの?」

「え?なんだよ、それ」

ルウが首を傾げてる。

「ふふふ、なんか怖い夢でも見てたんだな」

夢・・・。

どこからが、夢?