「おいしそう。ココ、ありがと」

たくさん食べてくれたらいいな。

小さなお椀に僕の気持ちが詰まってる。

「いただきます」

あ、でも、自分で食べれるのかな。

「あれ?手に力が入らないな・・・ココ、食べさせてくれる?」

ずっと、寝てたからだろうな。

「はい、どうぞ」

そっと、ルウの口元に、スプーンを添える。

あれ?

食べないのかな。

「ココ・・・」

「どうしたの?やっぱりおなかすいてない?」

「ううん。ほら・・・」

「なに?」

「・・・ふぅふぅして」

「やっ・・・」

僕の手、ふるふる震えてます。

「ココ。お願い」

どうしてかな。

「ふぅふぅ・・・はい、あーん」

「あーん」

僕は、ずっと、そうだったのかな。

「おいしい?」

「うん。ココ、いろいろありがとう」

ルウが笑ってくれると、僕の、どこかが、包まれる。

どこだろう。

僕にもいつか、分かるのかな。