俺はしばらく、そこで勉強に励んだ。


ほのかに甘いアイスコーヒーは汗をかき、氷が溶けてすっかり薄くなっていた。


チカチカと光る携帯。


おそらくメールが来ていたのだろう。


俺はそれに気づかないほど集中していたらしい。


そりゃ、首が疲れるわけだ。


薄くなったアイスコーヒーを飲み欲し、少し古びたレジの前まで移動した。


それに気づいた店員が、そそくさとやってきた。



「750円です」



コーヒー1杯にしては高く感じた。


だけど、こういうところだと普通なのだろう。


手軽なコーヒーショップが増えたせいなのか。


俺は財布から千円札を取り出し渡した。


小銭のお釣りを受け取り財布にしまった。