てきぱきと応急処置を施す先生。


それを眺める私。


少し顔を歪めながら包帯を巻かれる少年。



「…痛そうだね。」


「まぁ…痛いっす」



思わず声をかけてしまった私。


見知らぬ女に声をかけられ少し固まる少年。


ひょろりと長い手足に綺麗な顔立ちの少年だった。


まだ少しだけ子供っぽいから、きっと同学年と言うことはなさそうだ。


彼が制服を着ていたら的確な学年がわかるのだけど、あいにく彼は体操着だった。



―キーン…コーンカーン…



今日、何度目のチャイムだろう?


きっと何時間目かの授業終了のチャイムだ。