逃げなきゃ! ここから逃げなきゃ!

怖い! 怖い!


閉まった扉に駆け寄り、開けようとした。


・・・開かないっ!!!


押しても引いても引っ張っても、ビクともしない。

いやあぁっ!!

扉を引っ掻き、ドンドンこぶしで殴る。



ズン・・・


ぎくん・・・。


すぐ真後ろに、足音が響いた。


あたしは扉から離れ、壁伝いに走り出した。

後ろを振り返る。

鬼が、あたしの方を見てこちらに向かって歩き出した。


やっぱり!

やっぱりこいつ、あたしを狙ってるんだ!!