あたしはもう恥ずかしくって・・・・。

ひたすら恥ずかしくて、とにかく恥ずかしくて。

顔が上げられなくなってしまった。


視線があちこち泳ぐ。

心臓がドキドキする。

胸が破裂しそうに痛い。

頬も絶対、真っ赤になってる。



やだ、沈黙しちゃった。

えーっと、話題。なんか話題っ。


・・・・・そ、そうだっ!



「か、門川君のお母さんってさぁ、美人だねっ」

「ああ、そうだな」


あら? 恥ずかしげもなく素直に認めちゃって。

あれで結構、実は仲良し親子なのかな?

特殊なお家柄だから、ちょっと普通とは違うだけで。


「自慢のお母さん?」

「・・・返答に困る質問だ」

「またまたぁ! 照れちゃって!」

「照れているわけではないよ」

「けっこうマザコンっぽいんだぁ~!」

「そういうわけでは・・・」



「華子は永久の実の母では、ないぞ」