あたしの全身に流れて、いやおうなく染め上げていく。

この甘さ、この切なさ、この高鳴り。



目を閉じて

あたしは逆らうことの出来ない感情を感じていた・・・。



「どうだ? うまい水だろう?」

「・・・・・」

「水がこぼれてるぞ」

「・・・・・」


門川君があたしの首筋からアゴにかけて、指でなぞった。


「本当に手がかかる。君は」


彼は夏の陽射しを背にして笑った。

あ、まぶしい・・・。


陽射しが・・・

陽射しがあつくて・・・



あたしは、胸と体が熱くなった・・・。