ノドの奥からうめき声を搾り出し、空を掻いてもがいていた。



赤 朱 黒 


揺らめき色彩を変える炎。

鬼の姿は、まるで炎の衣をまとって舞うように見えた。



やがて、白と透明の炎に包まれて・・・


鬼はドサリとその場に倒れた。




そして・・・


誰一人、動きはなく、音もなく



その場は沈黙に包まれた・・・。