ゴオオオォォォ・・・


音をたてて火柱があがる。

あたしは鬼の手から放り出された。


床にドサリと倒れながら起き上がろうとした。

けど、体が動かない。

おそろしいほどの疲労感。鼓動がまだ治まらない。

指先を動かすのすら苦しい。


ああ、熱い。

全身が燃えるようだ。


熱い、よぉ・・・。


なんとか頭だけ動かし、鬼を見る。




鬼は炎の中にいた。

全身を赤い炎に包まれていた。