あたしの目が門川君を見る。

あたしは揺らされながら目で訴えた。


ねえ、もういいでしょう?


もう助けてよ。

そろそろお仕舞いよね?


こんな悪い冗談は、もう終わり。


だから・・・

助けて、くれるんだよね?



門川君は


スッと背筋を伸ばして、体を前方に向けたまま。

目だけが、こちらを見ていた。


視線ひとつも動かさずに。

その冷たく、感情の見えない目。


あたしはそれを見て・・・


『彼はあたしを助けるつもりはないんだ』


そう確信した。