急いで逃げようとした。

でも立ち上がりかけたところで、足首に嫌な感触が・・・。


グイイッッ!!


足首を掴まれ、ズルッと勢い良く後ろに引きずられる。

あたしの身体はまた床に倒れた。



きゃあぁ―――――――っ!!


鬼に・・・鬼に足を掴まれてる――っ!!


嫌だ! 嫌だ! 離してよぉぉ!!



床を両手で必死に引っ掻きながら抵抗した。

両手と全身に汗が噴き出す。


いやあ! いやあ! いやあぁ!!


ズルズルズルッと後ろに引きずられる自分の身体。

床の表面を、虚しく引っ掻く爪。

汗でじっとり湿る全身。