お弁当を食べ終えて
みんなのお弁当を見回すと
まだみんなおかずが残っていた。
「ちょっと景色眺めとくからみんな食べ終わったら読んで?」
そう言うと
愛は「わかった。」と頷いた。
フェンスに体を寄せて
青空を眺めていた。
「瞳、どした?」
胸がドクンッと跳ね上がる。
彼の声だ…
――…爽汰の…声…。
私ゎ横にいる爽汰を
見ながら
「ん、ちょっとね?」と視線を空に戻した。
「あのさ、俺達って何で別れたんだ?」
―――ドクンッ―――
心臓が慌ただしく動く。
「……って、だって爽汰は…」
手に変な汗が滲む。
言えないよ。
言ったら……。
「爽汰は…「瞳ー、爽汰くん。帰ろっか」
愛っ!!!!
「爽汰、何でもないよ?気にしないで。じゃあね」
私ゎ思わず
走って屋上を出てしまった。