「酔いが覚めた」

そういって、部屋の片隅にある小さな冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出した。

「彩音。やっぱり、ナチュラルメイクの方が似合ってるよ」

「うるさいな」

元から鼻が高くて少しつり目な彩音。
どちらかというと美人系。
その元が良い顔であんなど派手なメイクをしたら、皆顔が同じなギャルでしかない。

「ルネはもう少し色気付きな。そんな事じゃいつまでたっても男が寄り付かないよ」

手に持っているミネラルウォーターを飲み干して言った。



「今は男なんていらない」

彩音は少し笑ってミネラルウォーターのペットボトルを捨てた。
笑えば、猫みたいになって凄く子供染みている。
そんな彩音が羨ましくて。